70代以降は、多くの人々にとって人生の大きな転換点となる時期です。退職後やリタイア後、身体の変化を感じる中で、「そろそろ終活を考えなくては」と感じることがあるかもしれません。しかし、「終活は早いに越したことはない」と思っている方も少なくない一方で、「70代から始めても遅くはない」と考える方も多いでしょう。実際に、70代からの終活でも十分に間に合います。むしろ、この時期だからこそできることがあるのです。
本記事では、70代以降に始める終活の意義と、それに取り組む際のアプローチ方法を紹介します。浄土真宗の教えを踏まえた心構えを取り入れることで、安心して準備を進めることができます。
1. 70代からの終活の意義
70代からの終活は、これまでの生活を振り返り、残された時間をより意味あるものにするための大切なステップです。
– **人生の集大成**: 自分の思いや家族への感謝を伝え、人生を充実させるための準備をすることは、精神的にも心の整理を進める上で重要です。
– **家族に負担をかけない**: 自分の希望を家族に伝えることで、残された家族の負担を減らし、最期の時を穏やかに迎えることができます。
– **準備をすることで安心感が得られる**: 終活を進めることで、死後の不安や恐れを軽減でき、心穏やかな日々を送ることができます。
浄土真宗の教えに基づく他力本願の姿勢を取り入れることで、「自分がすべてを決めなければならない」というプレッシャーから解放され、前向きに終活を進めることができるのです。
2. 70代からできる終活のステップ
70代以降でも十分に間に合う終活は、以下のようなステップで進めることができます。無理をせず、少しずつ取り組んでいくことが大切です。
- 1. エンディングノートの作成
まずはエンディングノートを作成しましょう。自分の意向や希望を明確に伝えることで、家族に無用な負担をかけることなく、後々の手続きがスムーズに進みます。
– 財産や保険、相続に関する情報を整理。
– 介護や医療の希望、葬儀やお墓の希望も記載しておくと家族が困りません。 - 2. 財産や遺言書の整理
70代になった時点で、財産の整理や遺言書の作成を考えると、相続時に家族間のトラブルを防ぐことができます。
– 資産の詳細を把握し、配分方法を家族に伝えておきます。
– 不動産や貯金、保険などの契約書を整理し、必要に応じて専門家の助言を得ることが大切です。 - 3. 医療や介護に関する希望を明確にする
健康状態が変化しやすい年齢だからこそ、医療や介護についての意思を事前に伝えておくことは非常に重要です。
– 延命治療や緊急手術をどうするか、具体的に記載しておきます。
– もし自分が認知症や介護が必要になった場合の希望も整理しておくと、家族の負担が減ります。 - 4. お墓や葬儀の準備
自分がどのような形で葬儀をしてほしいのか、お墓をどうしたいのかについて、あらかじめ考えておくことが家族の負担を軽減します。
– 浄土真宗においては、宗派に基づく儀式を考え、どの寺院にお願いするかも確認しておくと安心です。
3. 50代からの終活との違い
50代から始める終活と、70代以降の終活では焦点が異なりますが、どちらも大切な準備です。
50代では主に、「自分の生き方を整理すること」が大きなテーマとなり、生活環境のシンプル化や将来のライフプランの見直しが求められます。それに対して、70代以降は、実際的な準備が求められ、具体的な財産管理や医療・介護の希望、そして自分が望む最期の形を整理することが中心となります。
とはいえ、どちらも共通して大切なのは、家族とのコミュニケーションです。終活の準備を進めるにあたっては、家族や親しい人々としっかり話し合い、自分の意向を明確に伝えることが最も重要なポイントです。
4. 浄土真宗の教えで安心を得る
浄土真宗の教えに基づくと、「死後は阿弥陀仏の浄土に往生する」という信念があります。これは、「死を恐れず、最期を安心して迎える」という精神的な支えとなります。
– **他力本願の安心**: 死後の世界が不安で仕方がないという気持ちもありますが、「すでにすべては仏の光の中で決まっている」という安心感が心を軽くします。
– **死後の世界への確信**: 「私はすでに救われている」という認識を持つことで、終活に対する不安を感じることなく、前向きに準備を進めることができます。
こうした浄土真宗の教えをしっかりと意識していれば、70代以降の終活も大きな心の負担なく進めることができるでしょう。
5. まとめ:70代からできる終活の進め方
70代からの終活は、遅すぎることはありません。今から準備を始めることで、心も体も穏やかに終活を進められます。以下のポイントを押さえて、無理なく、安心して準備を進めましょう。
- 1. 家族との話し合いを早めに
– 家族と一緒に、自分の意向を共有し、決められることを決めておきましょう。 - 2. 医療や介護の希望を整理
– 延命治療や介護に関する希望を具体的に書き出し、家族と確認しておく。 - 3. エンディングノートや遺言書
– 進行中の手続きを整理し、家族が困らないように準備。 - 4. 浄土真宗の教えを活かして安心を得る
– 「南無阿弥陀仏」を唱えながら、阿弥陀仏の大きな光に包まれる安心感をもって終活を進める。
70代からでも、十分に心の整理をし、家族に負担をかけずに準備を整えることができます。浄土真宗の教えを基盤にし、安心して最期を迎えるための準備を進めていきましょう。
終活は恐れるものではなく、生きる力を引き出すための積極的な取り組みでもあります。阿弥陀仏の慈悲に包まれながら、自分と家族の心が落ち着く終活を進めていきましょう。
参考資料
- 『教行信証』 親鸞 聖人
- 『歎異抄』 唯円 著
- 浄土真宗本願寺派・真宗大谷派 公式サイト
- エンディングノート作成ガイド